子どもの頃からトイレが近く、生理前には30分おきに強烈な尿意を感じます。

膀胱・尿道の不具合です。

もともと膀胱と尿道の働きに問題があったのかもしれませんが、過敏な尿意や過活動膀胱症状など、今抱えている膀胱・尿道の不具合には、子どもの頃からの悪い排尿習慣が関与しているのかもしれません。ただし、小児の排尿習慣やその影響は、医学的に解明が遅れている領域で、確かなところはわかりません。

この場合の受診先は、治療や管理は基本的に泌尿器科の担当です。一方、泌尿器科に治療をお願いする前に、できれば子宮や卵巣に異常がないかをチェックしたいですね。そこで、急がば回れと言いますね、お近くの産婦人科で、婦人科診察と超音波画像検査で子宮筋腫や子宮内膜症などがないかみてもらって、それから泌尿器科に相談するのがよいでしょう。

泌尿器科に受診したら、排尿記録やパッドテスト、これまでの経過など客観的な資料が必要になります。もしもマッシュさんが、自分は短い間隔でトイレへ行き、しかも毎回少なくない排尿があると感じているのであれば、水分の摂りすぎによる多尿というような問題がないのかも、調べることになるでしょう。

生理のときに特に調子が悪くなるということですね。膀胱子宮内膜症の可能性も、あるにはあります。膀胱子宮内膜症とは、子宮内膜症の病巣が膀胱の壁の中に及んでいる状態です。ただし、排卵と生理のある20～30代の女性では、慢性疾患の症状は何であれ月経周期に合わせて変動します。膀胱・尿道の症状が月経周期とともに変動する人の中で、膀胱子宮内膜症の人はごく一部だけです。

監修：社会福祉法人三井記念病院 産婦人科 中田真木先生