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子宮ガンにかかっても、特に苦痛を感じることなく長い時間が経過します。苦痛はなくとも、子宮頸部(腟内に顔を出している部分)や子宮の内側に小さなガンができると、そこから少量の出血や水っぽいおりものがしみ出します。しかし、この段階の子宮ガンは膀胱・尿道や神経などには何の影響も及ぼさないので、本当の意味での排尿障害は見られません。
子宮ガンでおりものが出ているのを「なんだか尿がもれているようだ」と言って受診する人はいます。目で見て判別できないくらいの初期でも、念のために頸部スメア検査(=子宮ガン検診)を行えば一発で頸ガンは見つかります。体ガン(子宮の内側にできるガン)の場合も、この病気を疑って子宮の内腔に検査を行うことにより、かなり確実に診断することができます。下着が汚れると感じたら、子宮ガン検診を受けておきましょう。
皮肉なことに、診断された子宮ガンを治療しようとすると、手術や放射線治療などの治療手段によって、尿もれや排尿困難、尿意の消失など複雑な排尿障害がしばしば起こります。手術による膀胱尿道や腟周りの臓器の微妙な位置関係の変化、神経の損傷、放射線照射による膀胱平滑筋や周囲組織の慢性炎症などが、その原因です。
なお、頸ガンも体ガンも、上皮内ガンや早期ガンと呼ばれる段階のものは、狭い範囲の手術だけで治癒でき、ほとんど排尿障害は残りません。ガンの治療は早く受けるに限ります。 |
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子宮筋腫とは子宮の壁の中にコリコリしたしこりができる病気で、原因はよくわかっていません。新たな筋腫の出現は30歳代がピークで、保有者の割合は15%以上もあります。
子宮筋腫には、出血関係、疼痛関係、腫瘤によって圧迫されるための症状、の三大症状があります。排尿障害はこの第3の症状に属し、増大した子宮が膀胱を後ろから圧迫して、頻尿・尿意切迫、腹圧性尿失禁、排尿困難などのトラブルを起こします。
長い間、子宮筋腫保有者の排尿障害についてはあまり意識されていませんでしたが、今では子宮筋腫のMRI(強い磁気を利用して生体の断層像を得る画像検査法)を撮ることが一般化し、写真を見ながら排尿障害の有無について問診をとり直している産婦人科医が多いようです。三井記念病院産婦人科では、筋腫で子宮摘除を受ける人のおよそ60%に自覚的な排尿症状がみられています。
「もうすぐ閉経しそうなので子宮筋腫を手術せず様子をみている」という人もいますが、筋腫保有者の排尿障害は、切迫性・腹圧性を問わず、ほとんどたいてい閉経後に悪化傾向になります。排尿の不具合のある人は、閉経するまで、ただ経過を見るというポリシーはあまり得策ではないでしょう。 |
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