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骨盤底筋トレーニング

骨盤底を支える筋肉を収縮させて鍛える「骨盤底筋トレーニング」は、せきやくしゃみでおしっこがもれる腹圧性尿失禁の予防や、軽い尿もれの改善に効果が期待できます。

骨盤底はココ!

1)骨盤底の下側

椅子に、両方の手のひらを上向きにして置き、指の腹の上に座ります。 指が触れる、かたい骨のでっぱりが坐骨結節です。「骨盤底」は、この坐骨結節の間に張っています。

2)骨盤底の前から横部分

椅子に腰かけたまま、軽く両足を開き、上体をややうしろへ反らせます。 クリトリスのあたりを左右に探ると、「恥骨」の下側の縁が、横方向からしだいに後ろへまわっていくラインに触れます。これが、骨盤底の前方から横の境です。

3)骨盤底の後ろ側

椅子に腰かけたまま、ひざを両側に大きく開き、上体を少し前に傾けます。 その姿勢のまま、背骨を上から下へたどっていくと、途切れるところに尾骨(いわゆる尾てい骨)の先端があります。ここが「骨盤底」の後方の境です。 尾骨の先から(1)で触れた左右の坐骨結節のところまでが、後方から横の境になります。この姿勢の状態では、「骨盤底」は椅子の座面にぺったりと押し付けられています。

骨盤底を下から見ると

3)の状態の骨盤底を下から見ると、このような図になります。

骨盤底の動きをチェック!

1)
仰向きに寝て、両足を軽く開きます。
次に指先で、肛門の縁にある、肛門括約筋に、皮膚の上から触れてみます(皮膚に直接触れる方が、わかりやすい)。
2)
指を当てたまま、肛門と骨盤底筋全体を締めます。イメージは、おならをこらえるような感じです。
この時、肛門括約筋がかたくなった(=収縮した)ことが確認できれば、骨盤底筋も一緒に収縮しています。
3)
この時の骨盤底の動きは、筋肉全体が前のほうに引っ張られたような感じになります。
この動作により、尿道が持ち上げられ、尿がもれにくくなります。

標準的な骨盤底

e.リラックスした状態

d.骨盤底筋を締めた状態

「骨盤底筋トレーニング」のやり方

仰向けの姿勢で

1)
仰向けに寝て、足を肩幅に開き、両膝を軽く曲げて立て、からだをリラックスさせます。
2)
その姿勢のまま、1分間に12~14秒の割合で、骨盤底を締めます(これがきつい方は、最初は5秒ぐらいから始めてOK)。
肛門、尿道、腟全体を締め、陰部全体をじわじわっと引き上げる感じです。おなか、足、腰などに力が入らないように意識しましょう。
3)
1分間の残りの46~48秒は、からだからすっかり力を抜きます。
4)
このサイクルを10回、10分間繰り返します。

床に座った姿勢で

1)
両膝を軽く開いて立てた状態にして、床に座ります。
背中は壁に軽くもたれるようにします。足の付け根の股部分(肛門括約筋の近く)に片手の手のひらを当てて、骨盤底の位置を自分の手指で確認します。
2)
この姿勢のままリラックスして、1分間に12~14秒の割合で、骨盤底を締めます(これがきつい方は、最初は5秒ぐらいから始めてOK)。
肛門、尿道、腟全体を締め、陰部全体をじわじわっと引き上げる感じです。おなか、足、腰などに力が入らないように意識しましょう。
3)
1分間の残りの46~48秒は、からだからすっかり力を抜きます。
4)
このサイクルを10回、10分間繰り返します。
急な動きより、ゆっくりと
おなかに力を入れず、骨盤底だけを締めるように意識して
1回10分、毎日欠かさずトレーニングしましょう
遅くとも2~3週間で効果があらわれます
効果がある人は、さらに続けましょう!
■ご注意■

出産して間もない方は、骨盤底の状態をみてトレーニングを始める必要があります。担当の助産師や産婦人科医にやってみてよいかどうか、聞いてください。開始の目安は、会陰の痛みの治まる時期、骨盤底が回復してきた頃です。

こんな時もできます!

椅子に座った姿勢で

1)
椅子の背もたれに腰と背中をあずけ、深く腰かけます。肩の力を抜きましょう。
2)
基本の動作と同様、1分間に12~14秒の割合で骨盤底を締めます。
3)
1分間の残り時間、全身から力を抜きます。締め、力を抜く繰り返しを10回。

*座った姿勢では腰やおなかに力が入りやすいので、おなかに片手を当てながら確かめ、腹筋を使わないように気をつけましょう。

立ったままの姿勢で

1)
足を肩幅ぐらいに開き、腰の高さぐらいのテーブルなどのそばに立ちます。両手も肩幅に開き、テーブルにつきます。
2)
上半身の重みを両手にかけながら、1分間に12~14秒の割合で骨盤底を締めます。
3)
1分間の残り時間、全身から力を抜きます。締め、力を抜く繰り返しを10回。

*腰やおなかに力が入りやすいので、骨盤底筋以外に力が入らないよう気をつけましょう。


監修/中田真木先生(三井記念病院 産婦人科医長)

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